【赤の広場で】ロシアが暑いとは! - 産経ニュース

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赤の広場で

ロシアが暑いとは!

5月中旬のある日、モスクワの街を歩いていて体が汗ばむのを感じた。5月にこうした記憶はなく、調べてみると、この日のモスクワの気温は29度を超え、同じ日としては124年ぶりの暑さだったという。昨年冬には142年ぶりという大雪も降った。これも気候変動の影響かと考えずにはいられなかった。

世界的に気候変動への関心が高まり、4月の「気候変動サミット」にはプーチン露大統領も参加した。ロシアは温室効果ガス排出を2030年までに1990年比で30%削減するとの目標を掲げている。実はしかし、技術革新などで既にこの目標は達成済みで、むしろ今後の排出増加を容認する内容だとされる。

石油や石炭など化石燃料の輸出を主な外貨獲得源とするロシアにとって、世界の急速な脱炭素化が進めば経済的打撃は大きい。そこで欧米などからはロシアの温暖化対策への本気度を疑う声が出ているが、プーチン氏は「(疑いは)ナンセンスだ」と一蹴している。

私個人が夏を前に心配していることといえば、自宅にエアコンがないことだ。ロシアの夏といえば涼しいのが当然だったが、今年はどうなるのか。北国のロシアでさえエアコンなしでは暮らせない日が来ないよう、個人でもできることから温暖化対策をしていきたい。(小野田雄一)