LINE、政府に虚偽の説明 親会社ZHDが第三者委報告書を公表

記者会見する、Zホールディングスの第三者委の宍戸常寿座長=11日
記者会見する、Zホールディングスの第三者委の宍戸常寿座長=11日

無料通信アプリ「LINE(ライン)」で、利用者の個人情報が中国の関連会社から閲覧可能になっていた問題で、親会社のZホールディングス(HD)は11日、政府や自治体に虚偽の説明をしていたとする第三者委員会の第1次報告書を公表した。通信アプリでやりとりした画像や動画を韓国のサーバーに保管していたにもかかわらず「(日本の利用者の)データは日本に閉じている」と説明をしていたことが明らかになった。委員会は追加の調査を実施し、9月ごろをめどに最終報告書と再発防止策などの提言をとりまとめる。

報告書では、LINEは政府や自治体担当者にはデータを国内で保管しているという趣旨の説明をしており、中国からデータへのアクセスがあることについても説明がなされていなかったと結論付けた。

委員長を務める東京大の宍戸常寿教授は「調査は6合目あたり」と述べ、「情報発信の見直しを警告できない社風だったのか。複雑な会社構成でどこかにおもんぱかるという事態は改善しなければならない」と指摘。今後は中国子会社から日本の個人情報へどのようなアクセスがあったのかという技術的な検証や関係者への聞き取り調査などを継続する。

LINEは現在進めているデータの国内移転について、一部のスケジュールしか公表せず、外部からの指摘を受けてから、全容を発表するなど、情報開示の在り方が問われている。報告書は「LINEには、正確な情報発信によって説明責任を果たす姿勢が社内で不足していた」と厳しく非難した。