仏大統領、インド太平洋で「米国と提携しない」 EU独自の対中外交主張

フランスのマクロン大統領(ロイター)
フランスのマクロン大統領(ロイター)

【パリ=三井美奈】フランスのマクロン大統領は10日、先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前にパリで記者会見し、インド太平洋戦略では「われわれは誰とも提携しない。米国と提携せず、中国のしもべにもならない」と述べ、欧州連合(EU)と米国の対中外交の違いを強調した。

マクロン氏の発言は、バイデン米政権が民主主義圏の結束を掲げ、対中強硬姿勢に傾くのに対し、EUは距離を置く姿勢を示したものだ。「インド太平洋を米中対決で粉砕してはならない」とも述べた。

マクロン氏は、トランプ米前政権が地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」を離脱した後、EUと中国は共に協定を守ってきたと指摘し、「中国はパートナーでもある。多国間主義の枠組みに取り込むことが大事だ」と訴えた。

EUは3月、ウイグル族への人権侵害をめぐり、対中制裁で米国と歩調を合わせた。一方、中国との経済関係を重視しており、ミシェルEU大統領は7日、EUと中国の投資協定は「よい方向に向けた一歩だ」と記者団に述べた。協定は、EUが中国市場への企業進出を促すため、昨年末に中国と合意したもので、バイデン政権は発足を前に懸念を表明していた。