山梨県富士吉田市の堀内茂市長は11日の定例会見で、新型コロナウイルスの感染拡大のため、日本三奇祭の1つで400年以上の歴史がある「吉田の火祭り」について、「感染状況をみれば(開催は)自粛すべきだ」との見解を示した。現在、主催の北口本宮冨士浅間神社などと協議中だ。中止となれば2年連続となる。
堀内氏は、開催すれば「みこしが出て、多くの人が集まるほか、屋台なども出るため、飲食も発生する」と懸念する。神事のみ執り行うべきとの考えだ。
吉田の火祭りは毎年8月26~27日に開かれ、富士吉田市の上吉田地区の国道139号沿いに約90本の大たいまつを設置。富士北麓の夏に終わりを告げる伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定され、多くの観光客が訪れる。
一方、昨年は中止した「富士山開山前夜祭・開山祭」(6月30日~7月1日)については、規模を縮小して開催する予定だ。