中国でデータ安全法可決 日本企業などへの影響懸念 - 産経ニュース

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中国でデータ安全法可決 日本企業などへの影響懸念

中国全人代常務委員会の会議=7日、北京(新華社=共同)
中国全人代常務委員会の会議=7日、北京(新華社=共同)

【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は10日に北京で開いた会議で、国家安全の観点からデータの取得や保存を制限する「データセキュリティー法」を可決した。国外の企業でも中国の国家安全を損ねた場合には「責任を追及する」としており、日本など外国企業への影響が懸念される。

中国国営中央テレビによると、同法は9月1日に施行される。法案では、新たに審査制度を設け、「国家安全に影響を与えるデータ活動に対して安全審査を行う」と定めた。中国当局が法に基づいて行う調査への協力義務を明記したほか、中国に拠点を置いていない企業にも影響を及ぼす「域外適用」も設けた。

具体的にどのようなデータの取り扱いが「国家安全を損ねる」かは不透明だ。中国政府が米電気自動車(EV)大手のテスラの車両を調べたところ、搭載機器で録画された周囲の映像や、車を使った場所などの情報を入手できることが判明し、一部の省庁や軍関係者らにテスラ車の利用を制限したと米紙が3月に伝えたが、こうした行為が違法とされ罰される可能性がある。

習近平指導部は、企業や個人が扱うデータの監督・管理を厳格化するための法整備を進めている。2017年には、企業が収集した重要データを海外に持ち出す際に当局の審査を義務付けた「サイバーセキュリティー法(インターネット安全法)」を施行した。また現在、インターネット上の個人情報の取り扱いを厳格化する「個人情報保護法」の制定に向けた作業も行っている。

習指導部が欧米に対抗して強く主張する「国家安全」の観点に加え、国内外の企業が中国で集めたデータを囲い込む「データ保護主義」も指摘されている。