日豪2+2 武器等防護実施へ 米軍以外で初 対中牽制鮮明 - 産経ニュース

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日豪2+2 武器等防護実施へ 米軍以外で初 対中牽制鮮明

オンライン形式で会談する(右から)茂木敏充外相、岸信夫防衛相と(画面左から)オーストラリアのペイン外相、ダットン国防相=9日午前11時10分、外務省(代表撮影)
オンライン形式で会談する(右から)茂木敏充外相、岸信夫防衛相と(画面左から)オーストラリアのペイン外相、ダットン国防相=9日午前11時10分、外務省(代表撮影)

日本とオーストラリア両政府は9日、外務・防衛閣僚会合(2プラス2)をテレビ会議形式で開いた。両政府は、自衛隊が豪軍艦艇や航空機を警護する「武器等防護」について、実施に向けた準備が整ったことを確認した。豪軍からの要請があり次第、日本政府は国家安全保障会議(NSC)を開いて実施の最終判断を行う。アジア太平洋地域で覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、日豪は連携を一層強化する方針だ。

武器等防護は平成28年に施行された安全保障関連法により可能となった任務で、米軍以外では豪軍が初めてとなる。

岸信夫防衛相は2プラス2後、防衛省で記者団に「日豪間の相互運用性の向上は不可欠だ。武器等防護は相互運用性を高め、平素から連携する基礎となる」と強調した。

両政府はすでに大枠で合意している「円滑化協定」に関しても、署名に向けて残された作業を加速化することで一致した。同協定は自衛隊と豪軍が相手国を訪問する際の手続きを簡素化するもので、部隊間の往来をしやすくし、共同訓練の増加や高度化につなげる狙いがある。

約2年半ぶりとなった9日の日豪2プラス2は、軍事力を背景に既存の国際秩序を脅かす中国への危機感を色濃く反映した。会合後に出した共同声明では、初めて中国を名指しで批判。東・南シナ海で、力を背景とした一方的な現状変更の試みに強く反対し、今年2月に施行された中国海警法に対する懸念も表明した。

また、中国が軍事的な圧力を強める台湾海峡の平和と安定の重要性も初めて確認し、両岸問題の平和的解決を促した。

今回の会合で対中牽制を鮮明にしたのは、豪州で対中観が急速に悪化していることが背景にある。新型コロナウイルスの発生源をめぐる対立から豪中関係は冷え込み、中国は豪州産品の輸入制限に踏み切るなど強硬な措置を取った。

昨年11月にインド海軍が主催した共同訓練「マラバール」に豪軍が13年ぶりに参加し、日米豪印(クアッド)による共同訓練が実現したのも無関係ではない。今回の共同声明でもクアッドの重要性を強調した。