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〈独自〉大阪府「転院支援組織」新設へ 病床運用を効率化

大阪府が、新型コロナウイルスに感染後、症状が改善した入院患者を一般病床に転院させるための新たな組織を6月中にも立ち上げる方向で調整していることが8日、府関係者への取材で分かった。コロナ病床逼迫(ひっぱく)の一因として感染力がなくなった高齢者らの入院長期化があり、その解消は全国的な課題といえる。府は病院間で行っている転院調整を新組織に一元化し、効率的な病床運用を目指す。

府は国の方針を踏まえたコロナ患者向けの基準として、発症から10日(重症は20日)がたち、症状改善後72時間が経過すれば、感染力がほぼなくなったと判断し、転院や退院の対象としている。ただ基準を満たしても、高齢や基礎疾患があるなどコロナ以外の理由で入院治療が必要な患者もいて、コロナ病床を圧迫する一因となっている。

府は感染「第3波」の1月、感染者の症状に応じて療養先を調整する「入院フォローアップセンター(FC)」内に転院支援チームを発足させ、長期入院しているコロナ患者の情報を管理している。とはいえ「転院の可否を個別に確認しており、現在の運用では限界がある」(府幹部)。

また転院基準を満たした患者を一般病床で受け入れる「後方病院」のリストを作り、コロナ患者を治療している病院に提供しているが、実際の調整は病院間で行っているのが現状だ。重症患者を受け入れている医療機関からは「後方病院には感染リスクへの懸念がある。リストをもらうだけでは、転院はスムーズに進まない」との不満が漏れる。

こうした課題を踏まえ、入院FCとは別に、独立した形で新設する組織は支援チームの機能を強化し、転院基準を満たしたコロナ患者と後方病院の間でマッチングを図るという。入院FCとも連携しながら、円滑な病床運用につなげるのが狙いだ。

府内では第4波の4月13日以降、入院中の重症患者が確保病床数を上回り、5月4日には最多の449人に上った。一部は中等症病床や府外での治療を余儀なくされた。そのあおりで新たな感染者が速やかに入院できず、自宅で死亡するケースが相次いだ。

府幹部は「コロナ患者の入院と転退院の両方を組織的に管理しなければ、病床逼迫の解消は望めない。適切な病床で治療してもらうことで、医療機関の負担を減らしたい」と話した。