半導体調達、G7で連携 米、脱中国へ報告書

バイデン米大統領(AP)
バイデン米大統領(AP)

【ワシントン=塩原永久】バイデン米政権は8日、半導体やレアアース(希土類)といった重要部材のサプライチェーン(調達網)強化策に関する報告書をまとめた。先進7カ国(G7)など民主主義国と連携し、中国をはじめ敵対国に依存しない強靱(きょうじん)な調達網を作る必要性を強調。重要部材の輸出をめぐる不公正慣行には貿易対抗措置も視野に入れ調査する方針を示した。

バイデン米大統領が2月の大統領令で、①半導体②蓄電池③医療品④レアアース-について、調達網の問題点を点検するよう政府に指示。これを受けて省庁横断で報告書をまとめた。

報告書は、G7や、日米とオーストラリア、インドの4カ国枠組み(通称クアッド)を例に挙げ、米国が「同志国のグループを通じて調達網の脆弱(ぜいじゃく)性に対処する多国間外交を広げる必要がある」と指摘。特に半導体では日本や韓国、台湾を念頭に連携強化の重要性を強調した。

一方、レアアースやジェネリック医薬品(後発薬)の原料の調達で、中国などへの依存度が高いことを問題視。財政支援によって国内の生産基盤を整備していく立場を示した。

重要部材や原材料の生産では、供給元の外国で強制労働が行われたり、環境対策がおろそかにされたりする恐れがあり、米通商代表部(USTR)が主導する専門チームを政府内に立ち上げ、対抗措置の是非を大統領に提言する。

米政府は報告書をベースに中長期的な調達網の強靭化戦略をまとめる方針だ。