浪速風

ウイルスに国名を冠す意味

英国に由来する新型コロナウイルスの変異株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)
英国に由来する新型コロナウイルスの変異株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

大阪のコロナ感染者が東京を上回っていたころ、小池百合子東京都知事が「大阪株」と呼び、吉村洋文大阪府知事がかみついたことがある。感染者を増やしていたウイルスは「英国型」だったから、当然の抗議だが、こうした呼ばれ方をしている英国人も本当は不快なことだろうと想像した

▶WHO(世界保健機関)が、コロナウイルスの変異株に国名を冠せず、記号と数字の組み合わせで呼ぶと発表した。確かに、配慮は必要だ。が、こうした世界的流行の国名には意味がある。どこの国で変異し、毒性を増して被害を大きくしたか。その足跡を歴史に刻む効果があるからだ

▶その意味で「従来型」は「中国型」と呼ぶべきだ。武漢で初期の流行を起こし、その兆しを告発しようとした医師を拘束して死に至らしめ、大量の観光客を世界中にばらまいて感染を拡大させたのは中国なのだから。この世界的災厄はどこで、だれから始まったか。決して忘れてはならない。