米、グアテマラに50万回分提供 中国のワクチン外交に対抗

ハリス米副大統領(ロイター)
ハリス米副大統領(ロイター)

【ワシントン=大内清】ハリス米副大統領は訪問先の中米グアテマラで7日、同国に対して新型コロナウイルスのワクチン50万回分を提供すると公式に表明した。台湾と外交関係のあるグアテマラやホンジュラスなどの中南米諸国に対しては、中国が自国製ワクチンの提供と引き換えに台湾との断交を迫ってきた経緯があり、バイデン米政権は余剰ワクチンを活用することで中国の「ワクチン外交」に対抗しようとしている。

ハリス氏はワクチンのほかに新型コロナ対策として2600万ドル(約28億4千万円)を供与することも明らかにした。

バイデン政権は今月初め、中南米諸国に分配する600万回を含め、計2500万回分のワクチンを海外向けに提供すると表明した。グアテマラのジャマテイ大統領はこれに前後し、ロイター通信のインタビューで、台湾との外交関係を維持するとし、「中国と国交を樹立するつもりはない」と語っていた。

中南米では、ホンジュラスの高官が5月、「米国からワクチンの提供を受けられなければ中国製に頼らざるを得なくなる」などと発言した。米国では、中国の浸透に対抗するため、中南米へのワクチン提供を加速させるべきだとの声が野党・共和党を中心に強まっている。