日本学術会議の改革促す 「科学技術白書」を閣議決定

日本学術会議の事務局が入る建物=東京都港区
日本学術会議の事務局が入る建物=東京都港区

政府は8日、日本学術会議の組織改革を促す内容を盛り込んだ「科学技術・イノベーション白書」を閣議決定した。井上信治科学技術担当相は同日の記者会見で、白書で学術会議を取り上げたことについて「しっかり記述してもらいたいと強く申し上げた」と明らかにした。

白書では、学術会議について「改めて現状を自己点検して課題を抽出し、日本学術会議がより良い役割を発揮できるようになるため、アカデミーの原点は何かを踏まえた検討を行っている」と明記した。

井上氏は学術会議に関し「今までの白書でも記述はあったが、あまり多くなかった。いいことではない」と指摘。その上で「(国民の)認知度を上げていくことが非常に大事だ」と述べた。菅義偉首相による会員候補6人の任命拒否については「科学技術の内容には直接関わらない。白書に載せるのはあまり適当でない」との考えを示した。

政府は毎年「科学技術白書」を公表してきたが、今回から名称を変更した。新型コロナウイルス感染症や大規模災害などに対応するため、現実社会と仮想空間を融合させた社会の実現を目指す構想も示した。