皇位継承ヒアリング 専門家らの主な見解

安定的な皇位継承策を議論する7日の政府有識者会議に出席した専門家らの主な見解は以下の通り。

綿矢りさ氏「これまでの長い皇室の歴史でも、皇位継承の危機で知恵を出し合い、皇統を遡(さかのぼ)り、伝統ある皇位継承を維持してきた経緯があり、皇族数が減少する現状で、(旧宮家の皇籍復帰は)現実的な案ではないかと思う」

半井小絵氏「女性皇族が(婚姻後に)皇族の身分を離れる現行制度は、女性皇族と婚姻関係にある一般男子との皇位継承争いを引き起こさないためにも意義あるものだ。(皇位継承資格の)女系への拡大は日本を混乱させる原因となり許容できない。元皇族の男系男子の方々のご存在を国民に知っていただき、皇族に復帰していただく機運を高めるべきだ」

里中満智子氏「戦後GHQ(連合国軍総司令部)の方針で皇籍を離れた元皇族方に戻っていただくことに賛成する。戦後の事態は人為的、強制的になされたことであり、昭和天皇やご本人たちの意思に基づくものではない。それを考えれば、元皇族のどなたかに復帰していただくのは自然だ」

松本久史氏「何よりも必要なのは天皇・皇室そのものの歴史、さらには国民との関わりの歴史に関する知識を広く国民が共有することだ。そのために政府が率先して施策を講じられたい。国民に十分な知識・理解がない中で拙速に進められることを危惧する」

会員限定記事会員サービス詳細