異論暴論

正論7月号好評販売中 日本滅ぼす平和ボケ 亡国の病を払拭せよ

日本の命運を握る危険な状況が差し迫っているが、私たちはそれを直視し、備えているか。正論7月号は「日本滅ぼす平和ボケ」と題し、急を要する課題から誰も論じないテーマまで計13本の論考からなる大特集を組んだ。

まずは作家、石原慎太郎氏の「非核の妄執を排す真の防衛論議を」と東洋学園大学客員教授・元空将、織田邦男氏の「台湾有事へ欠く政治の当事者意識」。現状がどれだけ厳しいのか思い知らされる。評論家、潮匡人氏の「軍事忌避続けば安全保障は破綻」、ジャーナリストの仲村覚氏の「誰も想定していない尖閣有事の住民避難」は、私たちの当事者意識が希薄な状況を描いた論考だ。

戦争をどう捉えるか。何が脅威か。これも日進月歩で変遷する。経済ジャーナリスト、井上久男氏の「経済安全保障に鈍感な日本社会」、ジャーナリストの濱本良一氏の「外資撤退で中国のアキレス腱を衝(つ)け」、名桜大学国際学群の志田淳二郎准教授の「中国が仕掛けるハイブリッド戦争」、中曽根康弘世界平和研究所主任研究員、大澤淳氏の「産業競争力奪うサイバー攻撃の脅威」、NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト、松原実穂子氏の「国家機能マヒさせる身代金要求型ウイルス」は日本を脅かす新場面を取り上げ、考察している。

「反共鼎談(ていだん)」はもちろん、中国によるプロパガンダを徹底的に暴いた。ジャーナリスト、福島香織氏の「戦狼外交とSNSで目指す『中国の夢』」と、日本ウイグル協会のアフメット・レテプ副会長の「日本人も使う中国プロパガンダ」はその猛威に警鐘を鳴らしたものだ。現実的で健全な国防論議がちっとも根付かない体たらくから目覚め、具体的な確かな歩みをしたい。(安藤慶太)

「菅義偉政権下での温暖化対策の暴走が止まらない」と言い切るのは、キヤノングローバル戦略研究所の杉山大志研究主幹。日本は2030年度、13年度比で46%も温室効果ガスの排出を減らすことになった。しかしその数字の根拠は小泉進次郎環境相の頭に数字が「おぼろげながら浮かんできた」からなのだとか。絶句するほかない。

一般財団法人「産業遺産国民会議」の加藤康子専務理事も、無茶な努力目標の設定に苦言を呈している。太陽光発電の導入が進むことで、電気料金が上がるのは間違いない。しかも太陽光発電パネルの心臓部である多結晶シリコンの8割は中国製で、新疆ウイグル自治区での生産も多く、ウイグル人の強制労働の産物なのかもしれないのだ。

今年の夏も次の冬も電力不足が想定される中、産経新聞の長辻象平論説委員は当面、既存原発の再稼働が必要だとし、さらには日本が開発中の小型原発が将来カギを握ると説く。作家の竹田恒泰氏はエネルギー安全保障上も、日本が誇る高効率の石炭火力発電を手離してはいけないと訴える。

めったに表舞台に出ない公安調査庁の横尾洋一次長と作家の佐藤優氏が、日本共産党について対談しているのも見逃せない。(溝上健良)

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