G7、難しい米欧の対中温度差解消 英王立国際問題研究所のビル・ヘイトン氏 - 産経ニュース

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G7、難しい米欧の対中温度差解消 英王立国際問題研究所のビル・ヘイトン氏

英王立国際問題研究所のアソシエイト・フェロー、ビル・ヘイトン氏(提供写真)
英王立国際問題研究所のアソシエイト・フェロー、ビル・ヘイトン氏(提供写真)

英南西部のコーンウォールで11~13日に開催される先進7カ国(G7)サミットを前に、英王立国際問題研究所のアソシエイト・フェロー、ビル・ヘイトン氏に議長国として英国の果たすべき役割や見通しなどについて聞いた。(ロンドン 板東和正)

英国は今回のG7サミットを活用し、民主主義国家の連携を強化する「中心的な役割」を担う野心を持っている。

昨年末に欧州連合(EU)から完全離脱した英国は世界各国との新たな連携を築く「グローバル・ブリテン」構想を掲げている。政治や貿易、外交において重要な国であることを世界に示したい英国にとって、完全離脱の翌年にG7サミットで議長国になれたのは幸運なタイミングだった。

英国はサミットで議長の立場を通して、中国への対応をめぐる米国と欧州の「温度差」を埋める架け橋のような役割を果たしたいと考えているはずだ。

英国は米国と諜報や核兵器開発などさまざまなレベルで協力し「特別な関係」を築いてきた。地理的に欧州の一部である英国はフランスやドイツと緊密な外交パートナーでもある。

ただ、英国がこの特殊な立場を活用しても、温度差の解消は難しいだろう。米国が中国に強い立場を示す一方で、ドイツは中国との強い貿易関係を危険にさらしたくないと思っている。

そのような状況下で、中国問題への連携がどこまで強化できるかは不透明だ。

5月の外相会合の共同声明は、中国が反対の立場を示す台湾の世界保健機関(WHO)総会オブザーバー参加を支持した。ドイツがここまで中国に強い立場を示した共同声明に名を連ねたのは初めてのことだった。外相会合の共同声明はおそらくG7が現時点で示せる限界ラインで、サミットでは外相会合を上回る強い立場を示せないだろう。

(談)