花田紀凱の週刊誌ウォッチング

(825)医師会や医師のモラルは…

新型コロナウイルスワクチンをバイアル(容器)から注射器で吸い上げる自衛隊の准看護師=5月24日午前7時53分、東京都千代田区の大手町合同庁舎3号館
新型コロナウイルスワクチンをバイアル(容器)から注射器で吸い上げる自衛隊の准看護師=5月24日午前7時53分、東京都千代田区の大手町合同庁舎3号館

ワクチン接種、当初、多少のトラブルこそあったものの順調に進んでいる。

菅義偉総理の言う「1日100万回」も可能なのではないか。

これに関し、櫻井よしこさんが『週刊新潮』(6月10日号)の人気連載コラム「日本ルネッサンス」で自衛隊の医官、看護官を高く評価している。

それにひきかえ、と櫻井さん。

〈問題は日本医師会や東京都医師会なのだ。彼らが組織として十分な協力をしてくれたとは到底言えない〉

医師には〈ワクチンを優先接種し〉〈1回のワクチン注射で2070円が支払われる。時間外なら2800円、休日なら4200円になる〉にもかかわらず〈東京都医師会の場合、5月4日時点で接種に協力していたのは全体の22%〉。

そこで5月25日、〈1回の注射で最高7200円が支給されることになった〉。人をカネで動かす手法に違和感を覚えつつ櫻井さんはこう書く。

〈医師会や医師のモラルはこれでよいのか〉

ついでに触れておくとワクチン接種でまさに縁の下の力持ちとなっている自衛隊医官と看護官には〈1日3000円か1620円が支給される〉。

〈あまりにも非常識な差〉という櫻井さんの怒りが伝わってくる。

今週読むべきは『ニューズウィーク日本版』(6・8)の大特集「日本人が知らないワクチン先行国の知恵」14ページ。

〈昨年末までにアストラゼネカ、モデルナ、ファイザーなど大手製薬会社と契約を結び、ワクチンの開発段階から、安定した供給をいち早く確保した〉イギリス。〈ワクチン供給と引き換えに、全国民約930万人を網羅する貴重な医療データベースへのアクセスを提供するとファイザーに提案した〉イスラエル。

〈勝ち組〉に学ぶことは多い。

これにひきかえ『週刊文春』(6月10日号)、この1年を振り返って〈ワクチン敗戦は人災だった〉と安倍晋三前総理、菅総理を非難しているが、今、それを言って何になるのか。

『サンデー毎日』(6・13)では辻元清美サンが〈次期首相に名乗り〉。

恥を知らぬ人間にはかなわない。

(月刊『Hanada』編集長)