プーチン氏「露改正憲法、平和条約交渉妨げず」 4島返還を否定 - 産経ニュース

メインコンテンツ

プーチン氏「露改正憲法、平和条約交渉妨げず」 4島返還を否定

4日、ロシア・サンクトペテルブルクで世界主要通信社の社長らとオンラインで記者会見するプーチン大統領(タス=共同)
4日、ロシア・サンクトペテルブルクで世界主要通信社の社長らとオンラインで記者会見するプーチン大統領(タス=共同)

【モスクワ=小野田雄一】ロシアのプーチン大統領は4日、昨年の露改正憲法で新設された他国への領土の割譲を禁じる条項は、日本との平和条約締結交渉を妨げるものではないとする認識を示し、今後も日本との交渉を続ける意向を示した。同日行われた各国の通信社との会談の内容をイタル・タス通信が伝えた。

ただ、ロシアは北方領土問題の解決を棚上げして善隣友好条約型の平和条約を結ぶべきだとする見解を示しており、領土問題の解決後に平和条約を結ぶとする日本の立場との隔たりは大きい。ロシア側の主張する「平和条約」の締結が北方領土問題の解決につながる保証はないのが実情だ。

プーチン氏は「憲法が改正されたことは当然、考慮に入れなければならない。しかし私は、ロシアが(日露)平和条約交渉を停止させなければいけないとは考えていない」と述べた。

露改正憲法に新設された領土割譲禁止条項は、領土割譲につながる行為を原則禁止。北方領土の帰属を本質とする日露平和条約交渉への悪影響が懸念されている。

さらにロシアは近年、「南クリール諸島(北方領土の露側呼称)は第二次大戦の結果、ロシア領になった」と主張し、事実上、日露間に領土問題は存在しないとの立場を強めている。

プーチン氏はまた、「平和条約締結後にソ連は日本に歯舞(はぼまい)群島と色丹(しこたん)島を引き渡す」と定めた1956年の日ソ共同宣言以来、日本は2島返還と4島返還で要求を繰り返し変えてきたと指摘。「ソ連もロシアも、それ(4島返還)には合意していない」と述べた。

さらにプーチン氏は米国が日本へのミサイル配備を計画しているとし、「ロシアの脅威にならないかという問題が常に生じている」と指摘。日米同盟が平和条約締結の障害になっているとの認識も改めて示した。