【衝撃事件の核心】女子大生の悲鳴「お母さん助けて」響いた理不尽すぎる殺人(1/2ページ) - 産経ニュース

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衝撃事件の核心

女子大生の悲鳴「お母さん助けて」響いた理不尽すぎる殺人

自作の凶器にはしご、ドアストッパー…。数々の遺留品が事件の異様さを物語っていた。大阪府大東市のマンションの一室で4月、住人の大学4年、吉岡桃七(ももな)さん(21)が殺害された。大阪府警は真下の部屋の住人で、直後に死亡したビルメンテナンス会社社員、嘉本(かもと)悟容疑者(48)の犯行とみて、殺人容疑などで書類送検する方針で調べている。音に敏感だったという嘉本容疑者だが、吉岡さんとの間に具体的な接点やトラブルは浮かんでいない。容疑者を凶行に駆り立てた動機は何だったのか。

数十カ所の傷

「お母さん助けて」。4月28日早朝、住宅街に女性の叫び声が響いた。近隣住民の110番で警察官が駆け付けると、3階の自室でパジャマ姿の吉岡さんが倒れているのが見つかった。ほぼ同時刻、2階の嘉本容疑者宅から火災が発生。室内には容疑者が倒れており、灯油が入ったポリタンクや着火器具なども落ちていた。容疑者は病院搬送されたが、急性一酸化炭素中毒で死亡した。

一方、吉岡さんは頭を鈍器で殴られ、太ももを刃物で切られるなどし失血死した。傷は背中の腰付近を中心に数十カ所あり、抵抗する際にできる「防御創」はほぼなかった。玄関付近や天井など、至る所に血痕が付いており、容疑者は室内を逃げ回る吉岡さんを執拗(しつよう)に襲った可能性が高い。

吉岡さんと同じ大学に通う女性(21)は「明るくて相手のことを考えられる子で、近隣トラブルも聞いたことがない。何で桃七が…」と言葉を失った。

自作刃物で襲撃

約20平方メートルのワンルーム2部屋に残された痕跡からは、事件の異様さが読み取れる。府警は約1週間、それぞれの部屋を現場検証。吉岡さん宅のベッドには、嘉本容疑者が持ち込んだとみられるバールや、木製の棒(長さ約60センチ)の先に別の包丁をワイヤで固定した自作の刃物があった。

嘉本悟容疑者
嘉本悟容疑者

一方、2つの部屋のベランダには、嘉本容疑者が使ったとみられるはしごがかけられていた。さらに吉岡さん宅の玄関外側には、扉を開けられないようドアストッパーが差し込まれ、接着剤で固定されていたとみられる。

自作の刃物から嘉本容疑者の指紋が検出されたが、それ以外に吉岡さん宅から指紋は出てきていない。嘉本容疑者宅から手袋を購入したレシートが見つかっており、指紋を残さないよう襲撃した可能性がある。