APEC貿易相会合 ワクチン流通の促進策など議論へ

梶山弘志経済産業相(三尾郁恵撮影)
梶山弘志経済産業相(三尾郁恵撮影)

日本や米国、中国などが参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合が5日、オンライン形式で開かれる。新型コロナウイルス流行による経済的打撃からの回復に向け、ワクチンの流通や確保に向けた促進策などを議論する。成果文書を採択し、会議終了後に公表する見込み。

日本からは梶山弘志経済産業相らが出席。ワクチンの供給網に関しては、APEC域内で貨物の通関をスムーズに行う手法なども議論。また、新型コロナ感染拡大により接触機会を減らす中でリモートワークなどが増えて重要性が高まったデジタル化の推進や、脱炭素化の実現に向けた具体的な取り組みなどについても協議。このほか、デジタル化がさらに進むことによる通商取引の迅速化や供給網の強靱(きょうじん)化の必要性や、WTOルールの改善にAPECも協力していく重要性などを議論する。

APECは日本や米国、中国、ロシアなど太平洋を囲む主要な21の国、地域が参加する経済協力の枠組み。国内総生産(GDP)の合計は世界全体の約6割、貿易量は約5割、人口は約4割を占める。今年の議長国はニュージーランド。

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