首都圏の通勤ラッシュを新潟から支える JR東の信濃川発電所

JR東日本の小千谷発電所の発電機=新潟県小千谷市(本田賢一撮影)
JR東日本の小千谷発電所の発電機=新潟県小千谷市(本田賢一撮影)

国内の鉄道会社で唯一、電車を動かすための電力を自前の発電所でつくり、自前の送電網で送っているJR東日本。新潟県の南部にある水力を使った信濃川発電所は朝夕に発電量を増やし、クリーンな電力で首都圏のラッシュ時の電車運行を支えている。同発電所の一部が公開されるというので訪問してみた。

山手線などに利用

JR東では、新幹線や在来線の運転など自社で消費する電力49億キロワット時のうち6割近くを自前の発電所でつくっている。川崎市にある高効率なガス火力発電所で4割近く、信濃川発電所で約2割を発電している。

信濃川発電所は、小千谷発電所、小千谷第二発電所(いずれも小千谷市)、千手発電所(十日町市)の3つの水力発電所の総称だ。最高出力は、小千谷が12・3万キロワット、小千谷第二が20・6万キロワット、千手が12・0万キロワットで、合わせて約45万キロワットとなっている。

3発電所の総発電量は年間約13億キロワット時。JR東が鉄道輸送などで使う総電力の約2割を発電している。

信濃川発電所の弓削(ゆげ)英丈(ひでひろ)副所長によると、「発電電力の99%以上は首都圏に送られ山手線などの運行に使われる。残り1%未満が新潟県内を走る上越線に供給される」という。

時間帯によって発電量を調整しており、朝夕のラッシュ時には首都圏で運行される電車が増え、多くの電力が必要になることから、午前7~10時、午後4~8時ごろに発電量を増やし、逆に日中は発電量を減らしている。まさに、首都圏のサラリーマンや学生らの足を支える発電所ということになる。

ちなみに、今回見学した小千谷発電所には5台の発電機があり、1台が1時間フルパワーで発電すると、山手線1編成(11両)が約40周できる発電量になる。

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