米食肉大手JBSにサイバー攻撃 ロシアの犯罪集団か、身代金要求

【ワシントン=塩原永久】ホワイトハウスのジャンピエール副報道官は1日、世界最大級の食肉加工企業JBSがサイバー攻撃を受け、米国内の複数の工場が稼働を停止したことを明らかにした。同社によると、攻撃はロシアから実行された可能性があり、米連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出した。

ジャンピエール氏によると、JBSから米政府が通報を受けたのは5月30日。コンピューターウイルスの一種、ランサムウエアが仕掛けられ、同社は「ロシアに拠点を置くとみられる犯罪集団から、身代金の要求があった」と説明した。

米国内での食肉の供給網に影響が出る懸念があるため、米農務省などが食肉業界各社と協力し、対応に当たっているという。

ジャンピエール氏は記者会見で、「バイデン大統領が影響を緩和するために必要な方策を検討するよう政府に指示した」と述べた。また、ロシア政府に対して「責任を負う政府が(サイバー)犯罪集団をかくまうことがあってはならない」と伝えたという。

JBSはブラジルに本拠を置く世界的な食肉加工大手。米メディアによると、北米とオーストラリアに持つ情報システムが組織的なサイバー攻撃を受け、稼働停止に追い込まれている。

ランサムウエアを使ったサイバー攻撃では、5月上旬、米最大級の石油パイプライン運営企業「コロニアルパイプライン」が標的となり、燃料供給が一時、途絶える混乱が起きた。