ワクチン特許権放棄 日本は賛否明確にせず - 産経ニュース

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ワクチン特許権放棄 日本は賛否明確にせず

モデルナの新型コロナウイルスワクチン
モデルナの新型コロナウイルスワクチン

政府はバイデン米政権が新型コロナウイルスワクチン特許権の一時放棄を表明したことを評価する一方、日本政府としての賛否は明確にしていない。米の一時放棄の内容がはっきりしない上、政府が訴えてきたワクチンの生産拡大や公平な分配につながるか不明な部分も多いためだ。

「一筋縄ではいかない問題だ」。外務省関係者はこう打ち明ける。政府は途上国のワクチン不足解消に向けワクチンを共同購入して分配する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」への支援などを進めてきた。

にもかかわらず、もろ手を挙げて特許権放棄に賛成しないのは、特許が公開されても品質を維持して生産する企業がなかったり、原材料不足に拍車をかけたりする恐れがあるからだ。製薬業界の反発や、企業からの訴訟リスクもくすぶる。

政府関係者は米の放棄表明について「サプライズであり、目的は共有するが、どの部分を放棄するかなど細かいことは言っていない」と指摘する。政府は「世界貿易機関(WTO)加盟国とも連携し、建設的な協議に対応したい」(加藤勝信官房長官)として、WTOなどの場で効果的な方法を探る構えだ。