全産業の経常利益、2年ぶりプラス 1~3月期

財務省
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財務省が1日発表した1~3月期の法人企業統計によると、金融・保険業を除く全産業の経常利益が前年同期比26・0%増の20兆746億円となり2年(8四半期)ぶりにプラスに転じた。一方、国内総生産(GDP)の改定値に反映される設備投資(全産業、ソフトウエア除く)は9・9%減と6四半期連続で減少したが、内閣府が8日公表する1~3月期の実質GDP改定値は速報値(前期比年率5・1%減)がほぼ横ばいになるとの見方が強い。

経常利益は製造業が好調な国内外の自動車販売を追い風に63・2%増加。非製造業も10・9%増で5四半期ぶりの増益に転換し、中でもサービス業が40・6%増と大幅な増益だった。ただ、サービス業には株高を背景にした持ち株会社の配当収入なども含まれており、この分を除いた飲食や旅行などのサービス業は新型コロナウイルス禍に伴う営業時間短縮や外出自粛が響いて16・6%減少した。

一方、設備投資は景気の先行き不透明感を反映し製造業が6・6%減、非製造業が11・5%減といずれもマイナスだった。業績回復が先行する製造業に比べ、コロナ対策の影響を強く受ける非製造業で守りの姿勢がより強いことが分かる。

今回の法人企業統計を受け、大和証券の末広徹シニアエコノミストは、1~3月期の実質GDP改定値は年率5・5%減と小幅に下方修正されると予想。「国内景気は1~3月期に落ち込んだ後、底ばい圏内を抜け出せない『L字』の形が続く」と指摘している。