100メートル障害・寺田「嬉しくない日本新」 - 産経ニュース

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100メートル障害・寺田「嬉しくない日本新」

女子100メートル障害予選で日本記録を更新し、ポーズをとる寺田明日香=ヤンマースタジアム長居
女子100メートル障害予選で日本記録を更新し、ポーズをとる寺田明日香=ヤンマースタジアム長居

陸上の木南道孝記念は1日、大阪市のヤンマースタジアム長居で行われ、女子100メートル障害予選で寺田明日香が12秒87の日本新記録をマーク。決勝は12秒89で優勝した。

寺田の充実ぶりが際立った。女子100メートル障害予選で、いきなり12秒87の日本新記録。決勝も12秒89と好タイムをそろえた。

「悔しい。こんなうれしくない日本記録は初めて」

そう言ったのは、東京五輪の参加標準記録に100分の3秒届かなかったから。この日は予選、決勝とも追い風のアシストは、ほぼなし。レース後半ではハードリングも乱れた。ここが限界でないと思えるからこその悔しさだ。

日本新は4月の織田記念国際に続き今季2度目。本人は「目指していた動きが染みついてきた」と要因を分析する。この五輪シーズンに向けて「蹴る走り」から「跳ねるような走り」にリズムを変えてきたのだ。「もともと、接地時間が長かった。地面の反発をもらって、接地時間を短く、前に進むようにしてきた」という。

結果、連動するハードリングもスムーズに。高野大樹コーチは「踏み切り前に(上体をあおるような)ブレーキをかける動作がかなり少なくなったのが一番大きなポイント」と解説する。

寺田は2013年に一度、陸上から引退。7人制ラグビーへの転向を経て復帰した異色の経歴の持ち主だ。「ずっと陸上選手をやっていると0・01秒の重みをすごく感じる。1回、タイムの世界から離れて、考え方の転換があったのが大きかった。0・1秒くらいピュッとやればすぐじゃんと思えた」。31歳の心技体は進化を続けている。(宝田将志)