【ニューヨーク=平田雄介】南米ペルー政府は5月31日、新型コロナウイルスによる死者数を、同月30日発表の計6万9342人の約3倍となる計18万764人に上方修正した。米ジョンズ・ホプキンズ大によると、ペルーは人口10万人当たりの死者が500人を超え、世界最悪となった。
ロイター通信によると、ペルー政府は修正の背景として、物資不足で死因判定検査が十分にできていなかったことなどを挙げた。
ペルーでは病床や酸素供給が不足するなど医療逼迫(ひっぱく)が続いていた。専門家の間では以前から、死者数が過少に判定されているとの見方が出ていたという。
同大によると、これまで人口当たりの死者が最も多かったのは、ハンガリーの10万人当たり300人。中南米で死者数が最も多いのはブラジルの45万人超だが、人口当たりではペルーが2倍を超えている。