【深層リポート】群馬県の魅力向上「ぐんまちゃん」頼み(1/2ページ) - 産経ニュース

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深層リポート

群馬県の魅力向上「ぐんまちゃん」頼み

声優とともに撮影に応じるぐんまちゃん。群馬県は県の魅力アップに向けてアニメ制作を進める(県提供)
声優とともに撮影に応じるぐんまちゃん。群馬県は県の魅力アップに向けてアニメ制作を進める(県提供)

群馬県がマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」のアニメを制作し、今秋にも地上波放送の開始を目指している。ゆるキャラグランプリ1位(平成26年)の実力に磨きをかけ、都道府県魅力度ランキングアップや経済効果も見込む。ただ、ゆるキャラブームが去った今、県の思惑通りのヒットとなるか。全国的に珍しい自治体アニメの挑戦をリポートする。

ブーム去っても

ぐんまちゃんアニメの全国放送は今年10月以降を目指している。30分枠に3話を盛り込むアニメ「サザエさん」のような番組を念頭に、「週1回、親子で楽しめる時間帯の放映」(県メディアプロモーション課)を目標に掲げる。

制作会社「アセンション」(東京)が制作を手掛け、総額約2億3千万円に上る制作費を県が負担する。

ぐんまちゃんの知名度は高く、民間調査会社のゆるキャラ認知度調査(令和2年)では全国5位。県は「成功すれば認知度は格段に上がる」(担当課)と見通す。

ただ、県がもくろむ本当の狙いは、ぐんまちゃんと県の観光地、県産品などを結びつけることにある。どういうことか。

県内は草津温泉(草津町)や世界遺産「富岡製糸場」(富岡市)などの知名度が全国的にも高い。だが、それらと県名は一対では知られておらず、群馬と切り離されて観光地の名称だけ知名度があるとも指摘される。

ぐんまちゃんと観光地をセットでPRすれば、県全体の認知度向上、ひいてはイメージアップにもつながるというのが県の狙いだ。「そのためにはまずぐんまちゃんの認知度向上が不可欠」(担当課)で、アニメ化を通じて認知度3位以内を目標に掲げる。

ただ、不安要素もある。ぐんまちゃんが首位に輝いた同グランプリは昨年終了し、くまモンやふなっしーが話題をさらったブームも今や過去の話。「今さら感がある」(県関係者)中ででもぐんまちゃん活用に走るのは「知名度のあるツールが他には見当たらない」(担当課)ためだ。苦肉の巻き返し戦略も、ぐんまちゃん頼みしかないという苦しい事情が背景にある。