鉄道の変動運賃制を閣議決定 国交省で課題など議論へ

国土交通省などが入る中央合同庁舎第3号館=東京都千代田区
国土交通省などが入る中央合同庁舎第3号館=東京都千代田区

政府は28日、令和7年度までの5年間の交通政策の方向性を示した第2次交通政策基本計画を閣議決定し、JR東日本や西日本が検討中の時間帯などで価格を変える「変動運賃制(ダイナミックプライシング)」の検討を盛り込んだ。国土交通省は、ピーク時間帯に鉄道を利用せざるを得ない人への配慮といった変動運賃制の諸課題への対応など、制度化に向けた議論に着手する。赤羽一嘉国交相は同日の閣議後会見で「利用者目線に立って検討する必要がある」と指摘した。

ダイナミックプライシングは、時間帯や曜日、季節などによって価格を変える仕組みで、宿泊施設の料金や航空券などでは定着している。鉄道運賃には導入されていないが、JR東日本や西日本は、混雑する通勤時間帯の運賃を高く設定する一方、空いている時間帯に値下げする考えを表明している。

ただ、鉄道にダイナミックプライシングを導入する場合は、ピーク時間帯に通勤することを避けられないエッセンシャルワーカーの運賃負担が増加してしまうなどの課題が指摘されている。赤羽氏は「運賃制度は利用者に多大な影響をもたらす。導入の可否を含めて利用者目線に立って十分な検討をする必要がある」と拙速な議論や制度の導入にくぎを刺した。

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