公正証書の電子化検討 定款手数料引き下げも 法務省

東京・霞が関の法務省庁舎(桐原正道撮影)
東京・霞が関の法務省庁舎(桐原正道撮影)

上川陽子法相は28日、公証人が作成する公正証書の電子化を検討すると明らかにした。金銭貸借や遺言などに用いられ、本人の意思確認などで慎重さが求められるため、現在は原則対面で紙媒体によって作成している。法務省で今後、法改正も視野に作業を進める。

また、会社設立時の定款認証で公証人に支払う手数料について、今年度中に現在の5万円から引き下げることも発表した。起業コストの低減が狙いで、法務省はパブリックコメント(意見公募)を実施するなどして減額幅を検討し、政令を改正する。

法務省によると、定款認証などの手続きは平成14年以降に電子化が拡大。一方、公正証書は法的証明力が高く、本人の意思を署名や押印で確認することなどから、電子化が見送られていた。ただ、コンビニやドラッグストアなどの出店で事業用定期借地権を活用する際にも公正証書が必要で、業界などから電子化を求める声が上がっていた。

法務省では今後、法制審議会(法相の諮問機関)で進む民事訴訟IT化の議論も見ながら、電子化に向けた制度設計を進める。署名や押印は電子署名に置き換える方向で検討する。

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