放射状にびっしりと自転車が並ぶ地下の穴へ、一台が吸い込まれていく。「サイクルツリー」と呼ばれる格納システム。まるでSF映画の世界に誘われているようだ。
東京メトロ東西線葛西駅(東京都江戸川区)前の地下駐輪場は、東口、西口合わせて計9400台収容でき日本最大級だという。サイクルツリーが36基あり約7割を占める。1基の穴が深さ13.4メートル、直径6.9メートルで、180台収まる。
コロナ禍前は、一日10万人が乗降していた同駅。駅前に広がる自転車の“根っこ”が、近隣の人々の通勤、通学を支えている。
(写真報道局 佐藤徳昭)