スピードスケート加藤条治、36歳の戦い「今の時代の人間とどこまで」

〝いまの選手〟は速い。だが、それは必ずしも選手個人の能力だけでなく、道具やリンク環境、練習メニューの進化などがあってのものだ。

加藤自身も清水の世界記録を更新するなどし、世代交代を成し遂げたが、「清水さんを超えたという感覚はなかった」という。その上で「自分がどこまで戻せるか分からないけど、彼ら(いまのトップ選手)に勝つようなことがあれば、『俺らの時代、強いじゃん』って言えると思うんですよ」と思案する。

勢いに乗って初出場を果たし、6位だった06年トリノ五輪。エースの責任感を胸に臨み、銅メダル獲得も悔しさが残った10年バンクーバー五輪。5位になり、負けて初めて泣いた12年ソチ五輪。けがに苦しみ、ミスで6位にも納得の16年平昌五輪。

そして北京。さまざまな景色を見てきたベテランが迎える5度目の五輪シーズンはどんなストーリーが待ち受けているのか。「金メダルを目指しますとか、適当に言う分には簡単なんですけど、でもそのレベルに自分がいない。ちゃんと滑れるようになるのが一番の目標。そうすればメダルが見えてくると思います」。地に足をつけ、来たるべきシーズンに備える。(運動部 橋本謙太郎)