スピードスケート加藤条治、36歳の戦い「今の時代の人間とどこまで」

スピードスケートの全日本選抜競技会長野大会 男子500メートルで8位となった加藤条治=2月11日、長野・エムウェーブ
スピードスケートの全日本選抜競技会長野大会 男子500メートルで8位となった加藤条治=2月11日、長野・エムウェーブ

スピードスケート男子500メートルの元世界記録保持者で2010年バンクーバー五輪銅メダリストの加藤条治(博慈会)が元気にトレーニングを重ねている。近年は1人きりで活動を続け、試合会場への移動は自ら車を運転。氷上練習では滑りを撮影する人もいないというが、「全部ひっくるめて充実しているし、楽しくやっています」。痛めている両ひざもほぼ回復。36歳のベテランは「一つ前の時代の人間が全盛期の状態に戻したら、今の時代の人間とどこまで戦えるか試したい」と意欲をたぎらせる。

「(3月の)長根ファイナルを欠場し、そこからずっとトレーニングを続けてきています。今は、バイクを漕いだりウエートをしたりしています」。北京冬季五輪シーズンを前に、陸上トレーニングで汗を流す日々。加藤の表情は明るい。

2006年トリノ五輪から4大会連続で五輪に出場している男子短距離の第一人者だ。20歳だった05年11月には清水宏保が保持していた世界記録を0秒02更新する34秒30をマーク。10年バンクーバー大会では銅メダルを獲得し、一時代を築いた。

30歳を過ぎても意欲は衰えなかった。17年には日本電産サンキョーから博慈会に所属を移し、両ひざのけがに苦しみながらも18年平昌五輪の切符を獲得。本番では調整が不十分ながら銅まで0秒18差の6位につけ「あの状況であそこまでいけた。これからどこまでいけるか楽しみ」と、迷うことなく現役を続行した。

ところが、北京に向けた最初のシーズンを前に腰を負傷した。ひざの状態も芳しくなく、思うような成績は残せなかった。「一回調子を崩すと元に戻すのは大変。そこからはずっと苦しいシーズンが続いています」と振り返り、引退を意識することもあったと明かす。