性犯罪「不同意」の要件明確に 法務省検討会、報告書を提出

性犯罪に関する法改正の必要性を議論する法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」=座長・井田良(まこと)中央大教授=は21日、上川陽子法相に取りまとめ報告書を提出した。強制性交罪などの成立要件を被害者の「不同意」のみとすると処罰範囲に課題が残るとし、「明確な要件を検討する必要がある」などと指摘した。公訴時効撤廃など多くの論点で賛否が併記されたが、「重要な意味を持つ視点や留意点を示すことができた」と総括した。

法務省は今後、報告書をもとに検討し、法改正が必要と判断すれば法制審議会で議論されることになる。

強制性交罪などでは、加害者の「暴行・脅迫」要件は適用範囲を狭める要因になっているとされ、同意のない性交を全て処罰する「不同意性交罪」の創設を求める声もある。ただ、検討会は「不同意」のみを要件とすれば、処罰範囲を判断する上で課題があると指摘。加害者が用いる手段として暴行・脅迫のほか、威迫や偽計、監禁などを列挙することを提案した。

公訴時効の撤廃・延長については、未成年時の被害を中心に賛同の声が上がる一方、証拠の散逸や記憶の減退といった点から慎重意見もあった。家庭内や教師・生徒間といった地位、関係性を悪用した性行為の処罰のあり方なども検討されたが、方向性を打ち出すには至らなかった。

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