イラン大統領選、立候補の受付開始 反米保守優勢の観測

【カイロ=佐藤貴生】イランで11日、大統領選(6月18日投票)立候補者の登録受付が始まった。2017年の前回選で再選されたロウハニ大統領ら国際協調派は、トランプ前米政権が18年にイランとの核合意を離脱して経済制裁を再開したことで勢いが衰えており、反米の保守強硬派が優勢との見方も出ている。

イランでは最高指導者ハメネイ師が国政全般の決定権を握り、大統領は行政の長に相当する。同国の英語衛星テレビ、プレスTVによると立候補の受付は15日まで。最高指導者の影響下にある「護憲評議会」が立候補者にふさわしいかどうか審査し、26~27日に最終的な立候補者が決まる。

米の制裁再開でイラン経済は低迷し、反米保守の牙城である革命防衛隊の発言力が強まっている。デフガン元国防相ら同隊出身者が出馬に意欲を示しているとの見方がある。

2期目のロウハニ師は規定により次回選には出馬できない。同師と15年の核合意を締結に導き、大統領選の有力候補と目されてきたザリフ外相は出馬の意思はないと繰り返している。

ロウハニ政権は4月、核合意をめぐる対立解消のためウィーンでバイデン米政権との間接協議を開始。イランは5月下旬をメドに国際原子力機関(IAEA)に認めてきた限定的な検証・監視活動を停止するとし、米国が制裁を解除するよう圧力をかけている。米欧と何らかの合意に達するか否かは、大統領選の行方にも影響を与えそうだ。