市議発言削除訴訟「地方議会の民主主義守る」 神奈川県厚木市

横浜地裁=横浜市中区(高橋天地撮影)
横浜地裁=横浜市中区(高橋天地撮影)

神奈川県の厚木市議会が市立病院に関する市議の発言内容を「不穏当」と判断し、正式な手続きを経ないまま会議録やホームページ(HP)から発言を削除したことは違法だとして、発言者の名切文梨(ふみな)市議が市議会議長や市を相手取り、会議録への記載などを求めて起こした訴訟の第1回口頭弁論が10日、横浜地裁(岡田伸太裁判長)で開かれた。

意見陳述で名切市議は「議員は市民の声を議会に届け、病院運営を改善する役割を担うが、議論を削除すれば改善機会は失われる」と述べた。また、「不都合な議論を削除するという隠蔽は、一度行うと際限がなくなる。厚木市議会にあしき前例を作ってはならず、地方議会の民主主義が崩れる現実を変えなければならない」と訴えた。

訴状などによると、令和元年12月定例会の会期中、名切市議は複数日にわたる質疑で、市立病院の予算や診療の実態に関して発言。その中で、寺岡まゆみ議長が一連の発言を問題視し、市議会がHP上で公開している議会の録画映像について、名切市議の質疑に関する音声のみを削除して放映したり、会議録の文書から発言部分を削除したりするなどしたとしている。