浪速風

憲法改正 国会はまともに仕事せよ

何度でも引こう。「米人の作りし日本新憲法今日より実施の由。笑うべし」。作家、永井荷風(かふう)の日記「断腸亭日乗(だんちょうていにちじょう)」、昭和22年5月3日の記述。その通り、現行憲法は終戦後、日本を占領した連合国軍総司令部(GHQ)のスタッフが大急ぎで草案を作った。日本は受け入れるしかなかった。

▶占領下だから日本は事実上、主権を失った状態にある。しかも9条は、GHQ草案を訳せば「主権としての戦争」を放棄している。この構造そのものがおかしい。日本が十全な主権国家であることを憲法自体が妨げている。このおかしさに気づけば、現行憲法はとっくに改正されていなければならなかった。

▶衆院憲法審査会で国民投票法改正案が可決された。提出から約3年。立憲民主党など反対勢力の抵抗と遅々とした歩みには、「笑うべし」どころかあきれ果てた。投票法改正は憲法を変えるための入り口にしかすぎない。国会はまともに仕事をし、憲法議論を進めよ。