コロナ研究でも躍進の大学発ベンチャー 旧帝大にはVCも

 新型コロナ関連では、大阪大発VB「アンジェス」が国産ワクチンの開発に取り組むほか、九州大発VB「KAICO」はカイコからつくるタンパク質を用いた新型コロナの抗体検出キットを開発するなど、コロナ禍を機に新たな事業展開に乗り出す企業も目立つ。河本氏は「時代のニーズに合わせて、柔軟に研究成果を社会実装できるのも大学発VBの強みだ」と強調する。

東大一強から他大学へ

 国内の大学発VBは右肩上がりに増え続けている。

 平成13年、経済産業省は大学発VBを増やすことを成長戦略の一つと位置づけ、前年度は420社だった企業数を、3年間で千社とする目標を掲げた。16年度に目標を達成したが、その後も増え続け、令和元年度には過去最多の2566社に。前年度より288社増加しており、過去最高の伸びとなった。

 大学別では、東京大が268社とトップ。次いで京大191社▽阪大141社▽東北大121社▽九大117社-と、旧帝国大が後を追う。特に京大、阪大、東北大は近年、大幅に企業数を伸ばしており、経産省担当者は「これまで東大一強の状態だったが、トップ層ではその差が縮まりつつある」と指摘する。

投資会社が資金面で支援

 大学発VB台頭の背景にあるのは、起業化を資金面で支援する投資会社「ベンチャーキャピタル(VC)」や投資ファンドの存在だ。

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