コロナ研究でも躍進の大学発ベンチャー 旧帝大にはVCも(1/3ページ) - 産経ニュース

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コロナ研究でも躍進の大学発ベンチャー 旧帝大にはVCも

 大学の研究成果を軸に事業展開する「大学発ベンチャー企業(VB)」が存在感を増している。最新の調査では、国内の大学発VB数は2566社と過去最多を記録。新型コロナウイルスをはじめとする感染症の研究に取り組む企業も増え、事業内容にも注目が集まる。何が大学発VB躍進の原動力になっているのだろうか。(桑村大)

コロナ関連事業を展開

 京都大ウイルス・再生医科学研究所(京都市左京区)の一室にある京大発創薬ベンチャー「リバーセル」の研究現場。白衣姿の教員らが試験管内の細胞に薬剤を加えたり、顕微鏡をのぞき込んだりして、真剣な表情で実験に取り組んでいた。

 令和元年に設立した同社は、研究所の河本宏教授(免疫学)の研究成果を基に、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した免疫細胞「キラーT細胞」をがんや新型コロナ患者に投与する新たな治療法の開発を目指している。

 同社は藤田医科大(愛知県)と共同で、今夏にも新型コロナ治療の研究開発を本格的にスタート。iPS細胞から新型コロナに感染した細胞を認識するキラーT細胞を作製し、患者に移植することで体内でのウイルス増殖が抑えられると期待される。数年以内の臨床試験(治験)を目指しており、河本氏は「ワクチンや抗体医薬品とは異なる新しい治療で、他のウイルスにも応用が可能だ。将来、新たなパンデミック(世界的大流行)が起きても対応できる」と期待を寄せる。