ブリンケン米国務長官とラーブ英外相は3日、ロンドンでの先進7カ国(G7)外相会合を前に個別に会談し、中国による人権侵害や民主派抑圧、国際秩序への挑戦に対抗するため協力を強化する方針を確認した。会談後の共同記者会見で両氏が明らかにした。
ブリンケン氏は「米英両国は新疆ウイグル自治区での残虐行為や、国際的な約束に反する香港での民主派の取り締まりなどに対処するため、堅固な協力を続ける」と強調。ラーブ氏も「私たちの価値観のために立ち向かう」と述べた。
また両氏は、G7会合への将来的な中国やロシアの参加に否定的な見解を示した。ブリンケン氏は「中国の封じ込めが目的ではなく、ルールに基づく国際秩序を擁護する」と説明。ロシアについてはバイデン米大統領がプーチン大統領に首脳会談を提案していることを踏まえ「直接会う機会があるだろう」と語った。
両外相はイランへの対応も協議。G7外相会合で、新型コロナウイルスや地球温暖化への対策、民主主義の擁護に向けた協力関係の構築に取り組むことも申し合わせた。(共同)