英国でG7外相会合が4日未明に開幕 対中国やコロナ対策で結束示せるか

 【ロンドン=板東和正】先進7カ国(G7)外相会合が英ロンドンで3日夜(日本時間4日未明)に開幕する。5日まで対面形式で行われる。人権抑圧と覇権的な海洋進出を続ける中国を念頭にインド太平洋地域での連携強化を図るほか、気候変動問題や新型コロナウイルス対策なども協議する。

 G7外相会合は昨年、新型コロナ流行の影響でオンライン形式だったため、対面での開催は約2年ぶりとなる。日本からは茂木敏充外相が出席する。

 G7首脳は今年2月のオンライン首脳会議(サミット)で2021年を「多国間主義のための転換点」にすると表明した。6月には英南西部コーンウォールで、バイデン米政権の発足後で初めてとなる対面のサミットが予定されており、外相会合はその地ならしと考えられている。

 強権姿勢を強めている中国やロシアへの対処に加え、北朝鮮やイラン、気候変動、コロナ対策といった広範な問題で、G7が結束した立場を打ち出せるかが焦点だ。

 議長国のラーブ英外相は2日の声明で「英国が世界最大の民主主義の国々を結束させ、共通の課題に対処する」と強調した。

 今回の外相会合で、英政府は出席者に毎日のコロナ検査やソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保を義務付ける。英外務省では「(会合は)新型コロナ流行から回復する中で、どう安全に外交を行うかを示す場になる」としている。

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