聖火リレー つなぐ想い

笑顔で地元盛り上げ恩返し

笑顔がトレードマークの広田さん。常総水害で水があふれかけた土手の上でも、リレーの走りを思い描く=茨城県常総市(永井大輔撮影)
笑顔がトレードマークの広田さん。常総水害で水があふれかけた土手の上でも、リレーの走りを思い描く=茨城県常総市(永井大輔撮影)

茨城 育った常総を愛する大学生 広田真莉香さん(19)

「大好きな地元を、笑顔で走って盛り上げたい」。そう意気込む。茨城県常総市内の幼稚園、小中高校に通い、現在も自宅から千葉県の大学まで通学する生粋の常総市民。地元の魅力を全国に知ってもらいたいとの思いから、高校在学時に聖火リレーのランナー公募に手を挙げた。

鬼怒川の堤防が決壊した平成27年9月の東日本豪雨で、市内は大規模な常総水害に見舞われた。中学2年のときだった。近所の土手から水があふれかけ、自宅の前まで水が迫り、つくば市の親戚宅に避難。道路の水没が続き、1週間程度は自宅に戻れなかった。

常総市は県南西部に位置し、人口は約6万人。幕末から明治期にかけて鬼怒川の水運で栄え、地域の中核として発展してきた。れんが造りの蔵など歴史的建築物も残る。だが近年は伸長する隣接のつくば、つくばみらい両市の陰に隠れがちになってきた。

地元を愛する市民の一人として「元気がなくなってきている」と肌で感じたという。まちを活気づけようと、高校生が中心となって企画・運営する地域のお祭りに2年から3年まで参加。「地域の人が笑顔になってくれるのがうれしかった」と振り返る。

ボランティア活動にも積極的に取り組み、現在は幼稚園児らの野外活動を支えている。高校1年のときには東日本大震災の植樹ボランティアに加わり、宮城県まで足を運んだこともある。

念願の聖火リレーにかける思いは「19年間、育ててもらった地元への恩返し」。走るコースは、幼稚園から中学校まで遠足や合宿で利用した思い出の宿泊施設がスタート地点となる予定で「本当にうれしい」とほほ笑む。

一生に一度あるかないかの経験とあって、舞台は大きい。それでも緊張感はみじんも漂わせない。「笑顔を忘れず、生き生きとした大学生らしい走りを見せます」と言い切った。(永井大輔)

広田真莉香(ひろた・まりか)】 平成14年、茨城県常総市出身。県立水海道一高から千葉県松戸市の聖徳大看護学部に進学。現在2年生。ボランティア団体「茨城YMCA」に参加。子供と遊ぶのが好きだという。患者の心にも寄り添える看護師を目指している。

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