バイデン氏が「脅威」としたイラン 米国に「対話と圧力」 - 産経ニュース

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バイデン氏が「脅威」としたイラン 米国に「対話と圧力」

28日、米議会で演説するバイデン大統領(ワシントン・ポスト紙提供、AP)
28日、米議会で演説するバイデン大統領(ワシントン・ポスト紙提供、AP)

 【カイロ=佐藤貴生】バイデン米大統領は28日の施政方針演説で、イランの核開発問題を「米国と世界の安全保障に対する脅威」とし、外交による解決を目指すと強調した。2015年の核合意を離脱して経済制裁を発動し、「最大限の圧力」政策を取ったトランプ前政権からの大きな方針転換を、イランは好機到来ととらえている。

 核合意復帰を模索するバイデン政権の姿勢を受け、イランは4月上旬、合意修復に向けた米国との間接協議を開始。一方で、中旬には核兵器級に一気に近づく濃縮度60%のウランを製造し、経済制裁を解除するよう米国への圧力を強めた。

 イランでは6月の大統領選で、国際協調派のロウハニ大統領に代わり反米の保守強硬派が勝利するとの観測がある。ロウハニ師の任期中に米国との歩み寄りが実現しなければ、台頭する保守強硬派が合意の崩壊も辞さず核開発を強化する懸念が強まる。

 また、バイデン氏は演説でアフガニスタンの駐留米軍を撤収させる方針を改めて表明したが、イラクでも同様の問題がある。米政権は4月上旬、2500人規模のイラク駐留米軍のうち、戦闘部隊の撤収を進める方針を示したからだ。

 イランと連携する反米のイスラム教シーア派民兵組織は、イラク国内の米軍駐留施設や米大使館を頻繁に攻撃して米軍の撤退を迫ってきた。米軍が駐留規模を縮小すれば親イラン民兵組織が勢いづくことは確実で、イラクの間接支配の強化を進めるイランは米軍の動向を注視しているとみられる。