【衝撃事件の核心】横断禁止でも渡る「勝手踏切」は子供に悲劇もたらす(1/2ページ) - 産経ニュース

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衝撃事件の核心

横断禁止でも渡る「勝手踏切」は子供に悲劇もたらす

小学1年の女児が電車にはねられて死亡した事故現場。花束や飲み物が供えられていた=大阪府富田林市(小松大騎撮影)
小学1年の女児が電車にはねられて死亡した事故現場。花束や飲み物が供えられていた=大阪府富田林市(小松大騎撮影)
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踏切のない線路の上を、地元住民が生活道路のように横切る「勝手踏切」。全国に少なくとも約1万7千カ所点在し、人身事故も相次いでいる。大阪府富田林市の近鉄長野線では4月、小学1年生になったばかりの女児(6)が電車にはねられ死亡する痛ましい事故があった。現場には柵が設置されておらず、日常的に線路を横断する近隣住民らもいたという。事故は防げなかったのか。

誰でも立ち入り可能

事故が起きたのは、富田林市喜志町の近鉄長野線喜志駅の約500メートル北。10日午前、準急電車が線路付近で遊んでいた奈良県五條市岡町の小学1年の女児と衝突した。運転士は約25メートル手前で線路付近ののり面に座っている女児の姿を確認。警笛を鳴らしブレーキをかけたが、間に合わなかった。女児は頭を打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。

大阪府警によると、女児は現場近くに住む祖父母に4歳の妹とともに預けられ、事故直前まで田んぼでレンゲを摘むなどして遊んでいたという。

周囲は田んぼが広がり、柵や注意喚起の看板は設置されておらず、誰でも立ち入れる場所だった。約350メートル南には正規の踏切もあるが、線路脇の農道への抜け道としてこの場所を横断する住民もいた。

約50年前から近くに住む男性(75)は「自分も時々横断していた。自転車を担いで線路を乗り越える人を見たこともある」とした上で、「危ないかもしれないとは思っていた。1年生になったばかりと聞いて胸が痛い」と語った。

相次ぐ人身事故

勝手踏切での人身事故は各地で相次ぐ。高松市の高松琴平電気鉄道琴平線では平成27年、中学2年の男子生徒(13)が電車にはねられて死亡。長崎県佐世保市の松浦鉄道では28年、駅近くの勝手踏切を横断中の女児(2)が電車と衝突し、意識不明の重体となった。