春の叙勲

旭日小綬章 歌手・森進一さん(73)「心に響く歌、歌い続ける」

【春の叙勲】旭日小綬章 歌手・森進一さん
【春の叙勲】旭日小綬章 歌手・森進一さん

 新型コロナウイルス禍で、暗いニュースが多い中、貫き通した道に光が当たった。春の叙勲の受章者は、喜びをかみしめながら、これまでの足跡を振り返った。周囲への感謝とともに、さらなる高みへ。その歩みは止まらない。

 歌手の森進一さんは、昭和41年の歌手デビューから55周年という節目の年にもたらされた栄誉を、「身に余る光栄」と喜ぶ。

 「港町ブルース」「おふくろさん」「襟裳(えりも)岬」「冬のリヴィエラ」など多くのヒット曲をもつ。独特のハスキーボイスは演歌界に新しい風を吹き込み、フォークソングやポップスなど従来の演歌の枠にとらわれない幅広い音楽性で、ファンを魅了してきた。ただ、その歌手人生は必ずしも順風満帆ではなかった。

 昨年6月にデビュー55周年を記念して発売した通算128枚目のシングルのタイトルは「昭和・平成・令和を生きる」。自ら作詞、作曲を手がけ、3つの時代を駆け抜けた人生を投影。「今日の日があることに感謝して 笑顔で行こう」との歌詞は、コロナ禍に生きる人々を励ました。

 受章にあたり、ファンや関係者はもちろん、「亡き母にもこの喜びを感謝の気持ちとともに伝えたい」と話す。「今後も一層の精進を重ね、心に響く歌を歌い続けて参ります」と「歌一筋」を誓った。(道丸摩耶)