中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区で人権弾圧に関与した当局者に制裁を科す日本版「ウイグル人権法」(制裁法)の成立を求め、福岡県の看護師が28日、約5万人が署名した請願書を衆参両院に届けた。
署名を集めたのは、看護師の今橋留美さん。報道などで知ったウイグル自治区の人権侵害状況に心を痛め、昨年8月末から街頭活動や会員制交流サイト(SNS)を通じて、人権法に賛同する署名を集めた。
今橋さんは「日本はウイグル人を見捨てないとの思いを込めた。署名が菅義偉(すが・よしひで)首相の背中を押すものになってくれたらと願っている」と語った。
署名簿の引き渡し式には自民党の中谷元(げん)・元防衛相も出席し、人権法について「国会で成立できるように全力をあげたい」と語った。
日本ウイグル連盟のトゥール・ムハメット会長も同席し「5万人も署名をしたことはウイグル民族にとって心の温かい声として受け止めている。ウイグル人を1日も早く救い出せる努力をしてもらいたい」と訴えた。