英空母「クイーン・エリザベス」、初の日本寄港へ 自衛隊と共同訓練検討

英空母「クイーン・エリザベス」=2017年11月、英南部ポーツマス(ゲッティ=共同)
英空母「クイーン・エリザベス」=2017年11月、英南部ポーツマス(ゲッティ=共同)

 英国防省は26日、空母「クイーン・エリザベス」を中心とする空母打撃群を年内に初めて日本に寄港させると発表した。国防省によると、空母打撃群は5~12月にかけて、地中海や紅海、インド洋、太平洋などを航行。日本のほか、シンガポール、韓国、インドにも寄港するという。空母打撃群の派遣は、覇権的な海洋進出を強める中国を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。

 日英両政府は空母打撃群の寄港の機会を捉え、自衛隊との共同訓練を実施する見通しだ。

 ウォレス英国防相は同日、声明を発出し「(空母打撃群の派遣は)日本、インド太平洋地域、国際秩序への脅威に立ち向かうわれわれのコミットメントを示すものだ」と強調した。

 英政府は3月に外交・安全保障政策を見直した「統合レビュー」を発表し、民主主義陣営が中国と対峙(たいじ)するインド太平洋地域でプレゼンス(存在感)を高めていく「インド太平洋への傾斜」という考えを打ち出している。岸信夫防衛相は3月25日にウォレス氏と電話会談を行った際、英国の「インド太平洋への傾斜」を歓迎した。

 クイーン・エリザベスは英国が運用している最新鋭空母2隻のうちの1隻で、英海軍史上最大級の艦艇。最大で40機の戦闘機を搭載でき、中でも短距離離陸・垂直着陸が可能なステルス戦闘機F35Bを運用していることが特徴だ。

 自衛隊も今後、F35Bの導入を進める。さらに、全通式甲板を備えるヘリコプター搭載護衛艦「いずも」と同型艦「かが」を改修して「空母化」し、F35Bを運用する計画だ。

 共同訓練などを通じて日英間の防衛協力関係が深まれば、同じくF35Bを運用している米軍だけでなく、日英間でも相互運用性が高まることが期待されている。(大橋拓史、ロンドン 板東和正)