再発救済、患者に光 B型肝炎訴訟原告の男性「続く人にも同じ判決を」

【B型肝炎訴訟最高裁判決】最高裁での判決を受け、記者会見に臨む原告の平野裕之さん(左から3番目)=26日午後、東京都千代田区(納冨康撮影)
【B型肝炎訴訟最高裁判決】最高裁での判決を受け、記者会見に臨む原告の平野裕之さん(左から3番目)=26日午後、東京都千代田区(納冨康撮影)

 幼少期の集団予防接種が原因でB型肝炎を発症し、その後再発した福岡県に住む男性2人に対し、最高裁は26日、賠償請求権が消滅する「除斥期間」の起算点を再発時とする判断を示した。判決後に東京都内で会見した原告の一人は「僕に続く人たちにも、同じように判決が出ることを期待している」と喜びをかみしめた。

 「このまま認められないんじゃないかという恐怖感があった」。昭和62年に慢性肝炎を発症し、平成19年に再発した原告の1人、平野裕之さん(62)は、12年以上に及んだ訴訟をそう振り返った。

 逆転敗訴となった31年の福岡高裁判決では司法制度に不信感を持ったといい「第1号の僕が負けたら同じことが繰り返されると思っていたので本当にうれしい」と語った。

 23年に成立したB型肝炎患者を救済する特措法では除斥期間の20年間が経過した慢性肝炎患者の給付金は最高300万円にとどまり、患者間で救済額に差が生まれた。全国原告団代表の田中義信さん(62)は「10年前は東日本大震災の発生もあり、特措法の基本合意を急いだが、除斥の人たちを置いてけぼりにしてしまったという後悔の念があった」と声を震わせた。

 判決の補足意見で三浦守裁判官が「迅速かつ全体的な解決」を国が図るよう言及したことを受け、全国弁護団代表の佐藤哲之弁護士は「実態に即したきめ細かな救済があって初めて、国の責任が果たされることになる」と訴えた。

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