星出さん今夜出発 宇宙ステーション船長「安全にやり遂げる」

宇宙飛行士の星出彰彦さん(スペースX提供・共同)
宇宙飛行士の星出彰彦さん(スペースX提供・共同)

 宇宙飛行士の星出(ほしで)彰彦さん(52)が日本時間23日午後6時49分、米スペースX社が開発した新型宇宙船「クルードラゴン」に搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)に向けて出発する。約半年間の長期滞在中、日本人で2人目となるISS船長を務める予定だ。

 星出さんは9年ぶり3度目の宇宙飛行。2008年の初飛行では米スペースシャトル、12年にロシアのソユーズ宇宙船に搭乗した。今回はクルードラゴンの運用2号機に搭乗し、大型ロケット「ファルコン9」で米フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられる。

 クルードラゴンとファルコン9は今回、再利用した機体を初めて有人で使用する。スペースXは機体を繰り返し利用することで宇宙輸送の低コスト化を目指しており、星出さんは今回の飛行について「(有人宇宙飛行が)民間に門戸が開かれるスタート地点になる」と語る。

 順調に行けば24日午後6時10分ごろにISSとドッキング。滞在開始から数日後、日米欧露からなる計7人の滞在クルーを率いる船長に就任する予定だ。日本人の船長は14年の若田光一さん(57)以来。星出さんは出発前、若田さんから「いろいろなチームとのコミュニケーションが大事だよ」とアドバイスを受けたといい、「ISSにいる宇宙飛行士だけではなく、地上のチームと一緒に、安全に、でも楽しくミッションをやり遂げたい」と意気込んでいる。

 ISSでは昨年11月にクルードラゴン運用初号機で到着し、29日に帰還予定の野口聡一さん(56)と合流する。日本人がISSで同時に滞在するのは2010年の野口さんと山崎直子さん(50)以来で、長期滞在では初めての機会となる。

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