埼玉の企業倒産 「支援」奏功で低水準 コロナ長期化で「息切れ倒産」も

 東京商工リサーチ埼玉支店と帝国データバンク大宮支店が発表した令和2年度の県内企業の倒産状況によると、いずれも倒産件数は330件を超えたが、2年ぶりに前年実績を下回った。新型コロナウイルスの感染拡大が経営に打撃を与えたものの、官民による資金繰りなどの支援が奏功したためとみている。

 東京商工リサーチの調査では、倒産件数は前年度比9・76%減の333件だった。担当者は「コロナ禍の資金繰り支援効果が出たほか、緊急事態宣言時の裁判所の業務縮小の影響で件数は低かった」としている。

 感染拡大を受けた「コロナ倒産」は37件だった。製造業で人件費などの固定費負担が重く、受注減に資金繰りが追い付かないケースが多かったという。

 負債総額は同41・63%減の376億3800万円だった。負債10億円以上の大型倒産は7件にとどまり、「全体的に小型倒産が目立った」(担当者)。

 一方、帝国データバンクの調査では、倒産件数は同3・7%減の342件、負債総額は同39・0%減の371億300万円となった。同社も「新型コロナ融資や給付金など官民挙げてげての資金繰り支援で倒産が抑制される状況が続いている」とみている。

 それでも担当者は「中長期的に業況回復が見込めない企業の中には、法的整理、廃業を選択するケースも一定数出てくる」と指摘する。感染拡大が長期化すれば「息切れによる倒産」が増える可能性もある。