4月に軽装で行ける標高2450メートルの絶景 立山黒部アルペンルートを支える技

雪壁に熟練の技

 大観峰駅からは架線から受電するトロリーバスに乗車。立山連峰の最高峰である雄山の直下を通るトンネルを登り切ると、室堂(標高2450メートル)だ。

 富山県側の立山ケーブルカー美女平駅(標高977メートル)と室堂を結ぶバスルートの除雪は9日時点で既にに終わっていた。区間中の最大の見ものが、平均高さ約16メートル、平成12年には20メートルにもなった雪の大谷だ。ルートを管理・運営する立山黒部貫光(富山市)によると、除雪は2月中旬から着手し、4月7日にほぼ完了したという。

 除雪の手法は、思いもよらぬ方法だった。積もった雪の上からGPS付きブルドーザーで道路の中心線に沿って除雪。これを目印にして掘り下げや拡幅をする。最難所である雪の大谷では2台のブルドーザーが並走し、雪面をカンナで削るように掘り下げる。壁を鉛直に残しながら息を合わせて並走するのは、熟練のオペレーターだけができる技だという。雪壁が倒れないか心配になったが「冷たい風が吹き抜けることで壁の内側がカチカチに固まる」(立山黒部貫光)との説明だった。

 15日の開通から2週間もたてば大型連休に入る。今年は新型コロナウイルス対策として、基本的な清掃や換気のほかに、各乗り物内の手すりや荷物棚などに光触媒による抗ウイルス吹き付け加工も施す。同社の鹿野(かの)伸二・営業推進部次長は「今年はアルペンルート全線開業から50周年を迎えます。万全のコロナ対策をしているので、ぜひ、国内有数の絶景を見に来てください」と呼び掛ける。通常は2車線ある道幅を、一部で50年前の開業時と同じ1車線にする演出も加えている。

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