4月に軽装で行ける標高2450メートルの絶景 立山黒部アルペンルートを支える技

4月に軽装で行ける標高2450メートルの絶景 立山黒部アルペンルートを支える技
4月に軽装で行ける標高2450メートルの絶景 立山黒部アルペンルートを支える技
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 毎年4月になると、そそり立つ雪壁の間をバスが走る「雪の大谷」の写真が紙面をにぎわす。北アルプス立山の登山拠点として知られる室堂(富山県立山町)近辺の高原道路の春の風物詩だ。開山前の様子をのぞく機会があり、まだ冬の様相が残るこの時期の室堂に初めて足を踏み入れた。(原田成樹)

支柱ないワンスパン

 立山は、初夏までバックカントリースキーができるほど豊富な雪が特徴だ。日本海から立ち上る水蒸気を含んだ北西の季節風の通り道にある高山として、大量の雪が降る宿命にある。

 4月9日、長野県大町市方面から関係車両で冬期通行止めの県道扇沢大町線に入った。一般客は電気バスを利用する黒部ダム(標高1470メートル)までのトンネル区間も含めて一気に登り、県境を越えた。周囲の山肌は真っ白だ。ここから「黒部ケーブルカー」で標高差約400メートルを登る。自然景観保護と雪による被害防止のため日本で唯一の全線地下式になっており、天候の心配は無用だ。

 黒部平(標高1828メートル)で「立山ロープウェイ」に乗り換えて大観峰(だいかんぼう、標高2316メートル)へ。ゴンドラから見えるのは360度未踏の雪山だ。このロープウエーは途中に支柱がないワンスパン式で、スパン距離1710メートルは国内最長。雪崩で支柱が損傷するリスクを回避し、支柱部を通るときの揺れもないという利点がある。

 線路の役目を果たすロープ(支索)とゴンドラを2つの駅だけで支えるため、支索を340トンもの重しで張っている。9日は、作業員が支索にゴンドラをつり下げるローラー(受索輪)部に登り、傷や異音がないか点検していた。

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