菅義偉(すが・よしひで)首相は22日、自民党の下村博文政調会長と官邸で面会し、選択的夫婦別姓を含む氏制度のあり方をめぐる党内の本格的な議論を次期衆院選後に先送りすることを了承した。面会後、下村氏が記者団に明らかにした。衆院選前の党の分断を避ける狙いがあるとみられる。
下村氏によると、面会で下村氏が「本格的な議論は衆院選が終わってからしたい」と首相に伝え、首相は「分かった」と応じた。
党内では別姓について慎重派と推進派がそれぞれ新たな議員連盟を立ち上げるなど議論が加熱。自民は「氏制度のあり方に関するワーキングチーム(WT)」(石原伸晃座長)が論点整理に着手している。WTは26日に会合を開く予定だ。